企業に所属せず、自分のスキルで独立しているフリーランスという働き方。日本ではフリーランス人口が2016年時点で1,000万人を超えていて、現在も増え続けています。ところで、このフリーランス人口は世界的にみるとどうなのでしょうか?
今回は、データから見る海外と日本のフリーランス事情の違いについてご紹介します。アメリカやヨーロッパ諸国のフリーランス事情についてのデータと日本のデータを比較してみました。
フリーランスの割合はアメリカの方が日本より2倍近く多い

まずは、アメリカと日本のフリーランスに関するデータを比較してみましょう。ランサーズが公開している調査データによれば、フリーランスの人口はそれぞれ以下の通りです。
【フリーランスの人口 日本とアメリカの比較(2017年)】
- 日本のフリーランス人口1,122万人(人口の17%)
- アメリカのフリーランス人口 5,500万人(人口の35%)
(データ引用元:ランサーズ)
日本では、人口のうち17%にあたる人がフリーランスとして生計を立てているというデータがあります。一方、アメリカでは人口の35%がフリーランスとして生計を立てています。
日本でもフリーランス人口が増えてきていますが、それでもアメリカの約半分程度の割合です。今後さらに増えていくことが予想されます。
フリーランスの1人あたりの経済規模はアメリカが若干多い
次に、アメリカと日本のフリーランス1人あたりの経済規模についてみていきましょう。フリーランスの人1人あたりの経済規模は、それぞれ以下の通りです。
【フリーランス1人あたりの経済規模】
- 日本では1人あたり平均165万円
- アメリカでは1人あたり平均200万円
(データ引用元:ランサーズ)
人口に占める割合では日本とアメリカで2倍近くの差がありましたが、フリーランス1人あたりの経済規模で比較するとそれほど大きな差はありません。
フリーランス1人あたりの経済規模はアメリカの方が日本よりも若干多くなっています。
ヨーロッパでは日本よりフリーランスが多い国と少ない国がある
ヨーロッパの政策機関である欧州委員会の調査データを参照すると、ヨーロッパ諸国でのフリーランス人口の割合が確認できます。主な国のデータは以下の通りです。
【ヨーロッパ諸国の主なフリーランス人口の割合】
- イタリア 21%
- ポーランド 18%
- オランダ スペイン 16%
- イギリス ベルギー ポルトガル 14%
- フランス オーストリア 11%
- ドイツ スウェーデン 9%
(データ引用元:欧州委員会レポート)
EU全体での平均では、人口に占めるフリーランスの割合は14%となっていました。日本では17%が人口に占めるフリーランスの割合なので、EUの平均と比べると日本の方がフリーランスの人の割合が多いです。
イタリアはフリーランスの割合が21%と高く、次いでポーランドやオランダ、スペインでのフリーランス人口の割合が高くなっていました。反対に、ドイツやスウェーデン、フランスといった国では、フリーランス人口の割合が11%や9%など、比較的低い数値となっています。
まとめ
世界のフリーランスに関するデータを比較してみると、日本やアメリカ、ヨーロッパ諸国のフリーランスの比率や経済規模が見えてきます。アメリカでは日本の2倍近くの割合でフリーランスの人が存在し、フリーランス1人あたりの経済規模もアメリカの方が若干高いです。
そして、ヨーロッパ諸国でのフリーランス人口では、日本よりフリーランスの割合が多い国もあれば、少ない国もあるという結果でした。世界的にみると、フリーランス人口は全体として上がってきているため、今後ますますフリーランスの活躍の場は広がっていくことが予想されます。
近い将来、海外でもフリーランスとして活動できるような社会になっていくかもしれません。まずは、日本国内でフリーランスとして独立する力を身につけていきましょう。